フロントからバックエンドまで基幹クラウドをトータルに担う、強みは「経験」|クラウド事業

2024/02/21

ニュービジネスソリューション部
部長

A・I 1998年に入社した後、日本IBMの「アンサー・ライン」(お客様サポート部門)に協力会社として入って、IBM iのお客様のサポートを行っていました。IBM iに関しては都合15年ほど担当しましたが、アンサー・ライン時代の数年間にIBM iの仕組みやインフラ周辺、基幹システムの基礎を学んだと思っています。中でも私が得意としたのは、IBM iと周辺システムとのVB(Visual Basic)やJavaによる連携で、新しい技術が矢継ぎ早に登場してくる時期だったので、面白かったですね。

A・I クラウドに本格的に関わるようになったのは、2018年に100万台単位で普及している製品の稼働監視システムをAWS上に構築したときからです。サーバーレスやコンテナなど当時としては新しい技術を採用しました。基盤システム担当として、それまでもクラウドへのリフトやオンプレミスとの連携などを担当してきましたが、当社が本格的にクラウド・ビジネスを拡大していくのはそれ以降です。

A・I 直近では大規模なコールセンターシステムをAWSへ移行するプロジェクトと、それとは別に新しいコールセンターの仕組みをコンテナ/マイクロサービス・ベースにAWS上で構築するプロジェクトを進めています。

A・I お客様から直接話をうかがったわけではないので想像の域を出ませんが、コンテナ/マイクロサービスによるシステムをご提案したのは当社だけだったようです。当社では製品稼働監視システムでコンテナ/マイクロサービスの経験がありましたから、それが決め手の1つになったのではないかと思います。

コールセンターシステムはお客様と応答するオペレータが使うので、利便性や操作性、パフォーマンスが非常に重要です。そうした点について新しい技術や仕組みをご提案したことが評価されたと考えています。

A・I たとえばオペレータ端末に表示させるWebページを、高度なWeb表現と動作性を実現するSPA(シングル・ページ・アプリケーション)で構成したりしています。それに加えてサーバー側でサーバーレンダリング(SSR)を採用し、Webブラウザの操作をより軽快にする仕組みをご提案しています。

A・I 業務要件により適うシステムが構築できるというわけです。今回構築するシステムでは、従来のWebアプリケーションとは異なる仕組みを随所に盛り込んでいます。

A・I それもありますが、プロジェクトに入ってPMも務めています。要するにプレーイング・マネージャーですね。プロジェクトには当社のエンジニアだけでなく他社やお客様の開発担当もメンバーとして入っています。

A・I はい。当社では今、クラウド絡みの案件がさまざまな部門で増えています。以前ならクラウドは無縁という部門でもお客様がクラウドを検討されるケースが増えているので、クラウドへの対応が不可欠になっています。そうした部門の担当者や若手にとってはクラウドの経験があまりありませんから、社内で一番経験を積んでいる私のところに聞きにくるというわけです。しかしクラウドのイロハを尋ねにくるというよりは、コスト感や設計・実装方法など自分の判断を確かめにくるという感じです。

A・I お客様の選択肢としてクラウド・ファーストが増えています。受託開発でもクラウド前提というケースが多くなっています。だからクラウド全般の知識を高めること、クラウドネイティブにより精通すること、会社全体のクラウドパワーを底上げすることが必要です。

それに加えて、当社は基幹システムのご支援が多いですから、社内インフラの延長としてのクラウドの利用についてもっと熟知する必要があります。ゼロトラストなどのセキュリティやコンプライアンス、ガバナンスの観点も重要です

もう1つは、SPAを先ほど挙げましたが、フロント周り、エッジ関連のスキル・技術でしょう。ただしクラウドは領域が広く多面的ですから、一人ですべてをカバーするのは困難です。その意味で、多様な技術や技術者のスキルを組み合わせてプロジェクトを推進するマネジメント力や新しいアーキテクチャ、開発・運用のフレームワークについての知見・スキルの強化も課題です。

A・I クラウドに関してフロントからバックエンド(基幹システム)までを一貫して担える体制の強化が目標です。コンサルティングから設計・構築、運用・保守まで、お客様のどのような課題・お悩み事にも応えられる体制の整備ですね。そのためには新しい技術がどんどん出てくるクラウドサービスを継続的にキャッチし自社のものとしていくことが不可欠です。

昨年はAWSの方を講師にお招きして勉強会を重ね、AWS技術者の底上げを図りました。こうした取り組みは今年も継続していくつもりです。

A・I 多種多様な業界・業種・業務の知識・経験をもっていることでしょう。とりわけ基幹システムについての経験・技術・実績は大きな力です。クラウド上での基幹システム展開はこれからが本番ですから、多様なお客様の基幹業務に精通していることは大きな武器になると思っています。

J Labという技術研鑽の場を設けていろいろなことを試行していることも、大きな力になると思います。

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