添乗員経験700回以上の総合企画室長は、中期経営計画に取り組む｜クローズ・アップ J Cuber

T・Kは、クレスコ・ジェイキューブ誕生時の合併タスクチーム「Project Growth」において当社前身の1社であるエヌシステムの管理部長として、主に人事制度の構築をリードしました。

「合併した3社は、同じIT企業と言っても異なる事業を展開し、独自の制度や文化を築いていましたから、それを地ならしして制度を新設するのはそれなりに粘り強い調整が必要でした。しかしタスクチームのメンバーは全員が“新しい会社を創る！”という意欲と気概に満ちていたので、とことん話し合い1つ1つ課題をクリアしていくことができました。今振り返ると、そうした議論の場があったからこそスムーズなスタートを切れたのではないかと思えます」（T・K）

会社スタート時には、新設された「総合企画室」の室長となりました。「合併前の社長との面談でそれまでの経験や考えを話したことが、今のロールとポジションにつながっていると思います」と語ります。

T・Kはエヌシステムへの入社前に、30年間旅行会社に勤めた経歴をもっています。旅行会社では営業職として活躍し、後年は会社の新領域を開拓する営業企画なども担当しました。また営業職時代には添乗員業務をはじめ、旅行企画や商品造成業務を経験し、営業企画部署では社内のIT推進や人財育成、地域創生事業など多様な業務を経験しました。それらの経験を買われてエヌシステムに入社し、管理部長として管理部門業務全般に取り組みました。

クレスコ・ジェイキューブの総合企画室長になってから最初に取り組んだのは、「人事評価制度」と「教育・研修体系」の整備でした。

「人事評価制度は、クレスコ・グループが実力主義を標榜していることもあり、成果を上げた社員は相応に評価し、対価で応える仕組みを作ろうと考えました。制度としてはきめ細かく作ることができたと思っていますが、ブラッシュアップしてよりよい制度にしていきたいと考えています」（T・K）

一方、教育・研修体系は、社長の深井淳の“肝いり”でスタートした取り組みでした。

「深井さんとしては“会社の成長は社員の成長あってのもの”という思いが強く、また“社員が成長できる場を提供することこそ会社の務め”という考えを持っておられました。私自身も前職で教育・研修体系を手がけたことがあり、その思いには大いに共鳴しました」と、T・Kは振り返ります。

T・Kが昨年（2023年）取り組んだのは、今年4月からスタートした3カ年の「中期経営計画」の策定でした。その発端をT・Kは次のように語ります。

「当社は2022年7月に発足し、業績面でも好調なスタートダッシュを切ることができました。ただしその当時、社長の深井さんや専務取締役の中村（直樹）さんからは、会社をもっと飛躍的に成長させたい、という思いがひしひしと伝わってきました。お二人は事業を拡大し会社を成長させるためのアイデアや戦略をたくさん持っておられたのです。それらを確実に実現するには、年限を区切って目標を定めて向かっていく必要があるのではないかと思い、お二人にご相談をしました。それが2024年度からの中期経営計画へとつながっていきました」

中期経営計画の策定にあたっては、30代の課長クラスと40代の部長クラスでそれぞれプロジェクトを立ち上げ、並行して討議を重ねていく方法を採用しました。「40代には40代の、30代には30代の考えや思いがあるはず」という深井社長の考えに基づく取り組みで、T・Kは中期経営計画室の事務局長として、2つのプロジェクトチームの月2回のそれぞれの会合に出席し、討議の推移を見守りました。

「結果的に30代と40代のチームに分けたのは成功でした。重要な点で30代と40代で結論が分かれ、3年後の会社像を多角的に考えられることになったからです。中期経営計画としては両チームのポイントを残らず汲み取り、内容に反映させました」

T・Kは現在、中期経営計画推進室の事務局長として、計画の推進役を担っています。

「中期経営計画の実践では、事業戦略と人材戦略のアクションプラン別に13のタスクチームを組織し、今後は各チームリーダーが実践計画を立案しプランを実行するフェーズに入っていきます。これから3年をかけて地道にPDCAを回していき、目標を達成したいと考えています」と、T・Kは抱負を語ります。