T・S
カスタマーソリューション部
3課 課長
ーー T・Sさんの入社(1993年)以来の経歴を見ると、実にいろいろな開発を経験していますね。最初はUNIX OSの保守だったとか・・・。
T・S そうです。お客様の開発環境構築やミドルウェアの保守、本番稼働まで含めて6年ほど担当し、その次はC言語で伝送装置のファームウェアを開発していました。その次は大手通販事業者様の基幹システムの再構築と運用を担当しました。そのお客様は、メインフレームからIBM iへ移行して、基幹システムの再構築と拡張、改修を精力的に続けておられました。そのほかにも多種多様な開発案件を経験させていただきました。
ーー 言語や技術分野でいうと、どのようなものを扱ってきたのですか。
T・S ざっと挙げると、C、Java、PHP、Oracle、PL/SQL、COBOL、RPG、Hadoop/ビッグデータ、携帯、Webなどいろいろですね。Hulftを使ってシステム/データ連携を担当したこともありました。
当社における自分の経歴を振り返ると、新しい分野のプロジェクトにはだいたい私がアサインされてきました。それも最初は一人のことが多く、その意味では「先兵隊」としての役割を担ってきたのかな、と思います。私が先に新しい技術やスキルを習得し、それを後輩や同僚に伝えていくという役割です。
ーー 今挙げてもらった言語や技術分野は、いずれも入社後の習得ですね。スキルや知識はどのように身につけてきたのですか。
T・S 最初の取り掛かりは、その分野・言語の入門書を読むことです。書店へ行って自分に合いそうな書籍を1冊選んで、それを精読します。ネットの情報だけだと習得すべき知識・スキルの全体像が見えにくいのと、情報の質が玉石混交なので入門者には不向きだと思っています。
それと、新しいパッケージ製品を扱うときは、パッケージの内部から製品を理解するようにしています。具体的にはデータベースのテーブルやクエリの内容を確認してシステムの動きを理解することですが、表面的なユーザーインターフェースからは見えないものが見えてくると感じています。
ーー 現在は何に取り組んでいるのですか。
T・S 私の課(カスタマーソリューション部3課)では、電通総研の「POSITIVE」を使ったシステムの開発や導入支援、保守に取り組んでいます。POSITIVEは、人事、給与、就業管理などの業務機能を備えた統合HCM(*)ツールです。
*HCM:Human Capital Management、人的資本管理
ーー POSITIVEについて、もう少し説明してもらえますか。
T・S 特徴としては、非常に多くの機能をもち、単一企業だけでなく企業グループ全体やグローバル企業全体の基幹人事システムとして利用できる点です。私たちの3課ではその中で、主に給与・賞与機能の構築、導入支援、運用を行っています。
当社には「スマートワークソリューション」という中堅・中小企業向けの人事・給与・会計・経理・勤怠管理ソリューションや、SAP社開発の「SAP SuccessFactors」というクラウドベースのHCMツールがありますが、POSITIVEは国産製品ならではの良さがあると感じています。
たとえば人事制度や給与制度は、日本企業の場合、企業ごとに企業独自の制度を導入しているところが少なくありません。そうした日本企業独自の制度への対応は、国産製品であるPOSITIVEが得意とするところです。
ーー 当社はいつからPOSITIVEを扱っているのですか。
T・S 2016年に、交通インフラを担うグループ企業数社の給与システムの導入支援からスタートしました。それから情報・通信業、電気・ガス業、製造業など担当しました。それらのお客様は、従業員数でいうと数万人規模になります。
また別の保険分野のお客様はプロジェクトをスタートしたばかりで、要件定義を終えたところです。プロジェクト期間としては約2年を想定しています。
ーー POSITIVEのような高機能かつ多機能なツールを使ってシステム構築・運用する際のポイントは何だと考えていますか。
T・S ツールに習熟することは言うまでもありませんが、若いスタッフたちにいつも言っているのは、お客様から言われたことをやっているだけでは、お客様が真に求めている100%に届かない、ということです。そのためにはお客様の要件を踏まえながら、あるべき姿をつねに追求し続けることだと思います。
そのために毎日17時からスタッフ全員でミーティングを必ず行い、気づいたことや取り組んでいることを話し合っています。システム開発に終わりはないので、to beを求める姿勢がとても大切だと感じています。